こんばんは。税理士を目指して修行中の三浦光希(積立てるぞう)と申します。
・1999年6月21日生まれの25歳既婚
・群馬県出身で埼玉大学卒
・代々木上原の税理士法人に勤務
・本業はインフルエンサー(総フォロワー15万人)
・R6に簿財を初受験
今回の記事では「税法大学院の合格まで」というテーマで書いていきます。税理士に興味がある方や、てるぞうの最近の動向に興味がある方はぜひ最後までご覧ください🫶
税理士になるための手段の1つ「税法免除大学院」
以前に別の記事でも書きましたが、税理士になるためには基本、5科目に受かる必要があります。
しかし、税法に関する論文を書いて国税庁に認められると…
科目免除を得られる仕組みがあるのです。
僕は簿記論・財務諸表論・消費税法を3つ自力で受けて、残り2科目を税法免除にしようと考えて、大学院を受ける事にしました。
なぜ官報合格ではなく税法免除の大学院を選んだのか?
官報合格=5科目とも試験で合格すること。
税理士の界隈では、定期的に「官報は最高!税法免除はちょっと…」という内容が話題になります。多少かもしれませんが、自分が税理士界隈での評判を無視して大学院を選んだ理由についてまずは書きます。
一言でまとめると「早く、安定して、税理士試験では学べない事を学びながら税理士になれる。」のが理由です。
3つの理由に分けて詳しく解説していきます。
①判例研究をしてみたかったから(寄附金)
これが個人的には最も大きな理由です。
僕は判断ミスで埼玉大学の理系学部に進んでしまったため、興味のない分野を大学時代に研究して後悔しました。しかし、僕は勉強そのものは大好きですし、具体的にどのような税務調査の結果が出ているのかを学ぶことには、すごく興味がありました。
大学院の研究計画書を作成する中でも、既に面白い論文や本に出会えました。
🔻寄附金を広めるために寄附金控除を年末調整に入れようという案
🔻寄附白書2021
僕はずっとお金のインフルエンサーをしていた事もあり、「お金という発明&魔物とどのように向き合えば人類は幸せになれるのか?」と普段から考えています。そのヒントの1つとして寄附金について研究できることはとても嬉しいです。
②本当に必要な評判は「お客様」と「職場の上司」からの評価だから
XとかSNS上での税理士界隈で「院免ダッサ~ww」と言われても、どうでもいいという話です。
一般のお客様は
・官報合格していて大学院免除をバカにする人格の税理士
よりも
・大学院免除でも真剣に自分と向き合ってくれる税理士
に依頼したいはずです。
また、僕の働いている事務所の所長は「税理士試験よりも大学院の方が効率がいい。実務で必要な知識は事務所で教えるから、早く税理士になるために大学院に行け。」と言ってくれました。なんと、簿財ダブル合格していたら大学院の学費も出して下さるとのこと…
③家族を守るために1秒でも早く安全に税理士になって収入を上げたかったから
僕は25歳にしてほぼ専業主婦の妻がいます。そして事務所に近いという理由で、代々木上原に住んでいます。
妻は身体が弱いです。どのくらい弱いかと言うと、医療費控除が発動するくらい弱いです(税理士界隈にしか伝わらない)
今後、妻が若いうちに子どもも欲しいと考えています。そう考えた時に、官報合格という成果よりもとにかく早く税理士になって家計を安定させる方を優先させることとしました。
なぜ東京富士大学の大学院なのか?
では次は、なぜこの大学を選んだのか。と言う話です。以下、羅列していきます。
・実務と並行して通える(平日夜+土曜授業)
・アクセスが良い(代々木上原~高田馬場で電車15分)
・オンライン授業もそこそこある
・単位数が30単位と比較的少ない
・大学院OBの税理士さんがフォロワーさんに居て、色々とお話を聞かせて頂けた
・学費が高くはない(2年で165万円)
最初は徒歩圏内であり、王道の青山学院大学を目指そうかと思いましたが辞めました。入試も卒業もかなり大変と聞いたため、試験・実務・大学院の平行が厳しそうだと考えたのが理由です。
あとキャンパスが高田馬場なので、早稲田大学のインカレサークルとかも入れたら入りたい気持ちがあります。
【税理士の科目免除】東京富士大学の大学院に合格した流れ
入試で必要な試験は3つ。
・研究計画書
・面接
・論文(一般受験のみ)
ざっくりと流れを話していきます。
あくまでn=1の実例です。全く同じ行動をしても受ける大学や過去の学歴、取得資格の状況によって合否は変わると思います。ご参考程度にお願いします。
【前提】受かるために最も重要なこと
結論、早い時期の入試を受けること。
僕が受けた東京富士大学は3回の入試があり、定員が15名でした。
僕は当然1回目の入試を受けましたが、早ければ早いほど合格率は高いと思います。大学側もビジネスなので、辞退なども考慮して枠は全力で埋めたいはずだからです。
それでは8月からの3ヶ月の歩みを記していきます。
8月:研究計画書の作成に必要な書籍を買い集める
税理士試験が終わってから、大学院入試の経験者にX経由で知り合い、情報収集をしました。
税法免除の大学院では判例を研究します。具体的に言うと「これは経費?それとも寄附金?」のように、解釈によってどっちとも取れる条文の解釈について、過去の事例をもとに分析していきます。
そのため、まずは多くの判例が掲載されている「租税判例百選」を買い、どの判例に興味があるかを考えていきましょう。
Kindle派なのでKindleで購入しました。正直かなり難しいので、調べながら読むことになると思います。僕も何回も読み、かなり時間を費やしました。
9月:説明会に行きつつ、研究計画書を進める
この時期は25歳で結婚してるし「配偶者控除」をテーマにしようかなあ。と思いつつ、何冊か追加の書籍を買って読んでいました。
ちなみに、この本はコロコロコミックくらい分厚いです。
こんな本も買いました。
そんなこんなで租税法に関する知識をつけつつ、どこを受けるかも真剣に考えていきました。まずは9月頭に東京富士の説明会に行きましたが、この頃はまだ大原大学院と悩んでいました。
実は僕の研究計画書フォーマットは大原大学院の個別相談会でもらったものを元に作成したので、大原さんには感謝しています…笑
10月:研究計画書の添削と完成と提出
10月はまず租税資料館に行き、論文を読み漁り、研究計画書を仮完成させました。
そして完成させた研究計画書を7名くらいの税法大学院の入試経験者に送り、添削を依頼しました。
その方が受けている大学院によって、添削の量や質は変わります。そのため、1人だけでなく多くの方の意見を聞き、自分が受ける大学院の文字数や偏差値レベルに必要な内容を抽出して、何度か壁打ちをして頂き、完成させました。
できたら、直近で自身が受ける大学院に受かっている人を見つけられると良いですね…
ちなみに、やっぱり青学の方の添削はハイレベルでした。引用の形式のこだわりは必須と言う感じ。
そして、10月末に提出。
※実際の研究計画書は記事の最後に掲載します。
11月:面接対策と本番、そして合格🌸
11月は面接対策を中心に行いました。まずは想定問答を作成。
・研究計画書の内容
・その内容を選んだ理由
・税理士を志望した理由
これはおそらくどの大学院でも聞かれると思うので、必須でスラスラいえるようにした方が良いでしょう。
※その他にもたくさん準備しました。実際の想定問答は記事の最後に掲載します。
次に、妻を相手にして寄附金の判例について解説しました。これは実際の面接にはあまり生きませんでしたが、今後の大学院生活で生きてくるでしょう。
そして前日の夜にハプニング…
一般入試の人は、論文試験がある事に気づきました………
試験形式も分からないまま当日を迎えました。これに関してはマジで真似してはいけない。
そして当日。
一般入試の人はまず論文試験。1時間の中でテーマを選んで論文を書きました。詳しい内容はココで書いていいのか分からないので伏せますが、公式サイトにも過去のテーマが載っています。
社会人入試だと当日の論文は無いですが、一般入試の人はここに載っている内容くらいは調べておいた方が良いでしょう。(僕は会社経営時代に学んだ知識でどうにか乗り切りましたw)
最後に面接。10~15分くらい。面接官2人と自分1人の3人プレイ。準備していった王道の内容を聞かれた感じでした。社会人であることは履歴書に書いていたので、「実際に通えるのか?卒業できるのか?」は聞かれました。あとは、理系出身だったので大学時代の研究についても聞かれました。
感覚としては思ったよりもさっぱりと言う感じ。圧迫感は無く、平和でした。
若干拍子抜けした感覚になりながらも、4日待ち、本日合格発表が届きました。
ここまでが合格までの流れです。
おわりに
最後までご覧いただきありがとうございました!!
大学院入試を終え、まずは1つ目の関門を超えたという感覚です。明後日に簿材の結果が届くので、そちらの結果の方が正直怖いですね…
🔻たぶん受かっているはず…
簿財に受かっていれば、後は消費税に受かってきちんと論文を書けば税理士。ようやくスタートラインに立てます。Kajiba株式会社のミッションである「お金に振り回される人をゼロに」を目標に、変わらずコツコツ努力していこうと思います。
税法免除大学院について質問があれば、僕の答えられる範囲で答えます。青学や名古屋商科など、ハイレベル過ぎる税法大学院の方の参考にはなるか分かりませんが…税法大学院に通ってるお友達もシンプルに欲しいので、相談・質問・愚痴などでも、気軽にDMください🫶
🔻X
最後まで読んでくださった皆様にプレゼントです🎁
僕の研究計画書と想定問答を共有します。XやInstagramのDMで大学院の質問には回答しますが、まずは以下の2つに目を通してからの質問ですとありがたいです。
🔻研究計画書「我が国における寄付金税制について 〜法人税法における寄附金の意義を中心に~」
🔻面接対策・想定問答